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明太子・もつ鍋・九州料理

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2017.04.19

昆布だし・鰹だし・煮干し(いりこ・あご)だし・椎茸だしの取り方

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素材を煮出してうま味や香りを引き出したもので、和食はもちろん世界各国の様々な料理に欠かせない「だし」。日本では主に、昆布や鰹、煮干し(いりこ・あご※)などを用います。今回は、和食に欠かせない「和風だし」のうま味成分や抽出法などを素材別にご紹介。料理の基本とも言える“おいしいだし”の取り方をマスターして、コクのある味わい深い料理を作ってみてくださいね。※あご=飛び魚(トビウオ)のこと

●昆布だし


・素材
 
昆布は、国内生産量のほとんどを北海道が占めています。産地によって特徴が異なるため、料理に合わせて使い分けると良いでしょう。

 真昆布:くせのない上品な甘みで色は透明に近い。吸い物・鍋などに使用
 利尻昆布:味が濃く香り高く色は透明。煮物・鍋などに使用
 羅臼昆布:濃厚でコクのある味で、黄色みのあるだしが特徴。煮物・鍋などに使用

・うま味成分「グルタミン酸」

タンパク質を構成するアミノ酸のひとつ「グルタミン酸」を多く含む昆布。鰹節に含まれる「イノシン酸」(詳細は鰹だし参照※ページ内リンク?)と相性が良く、昆布と鰹節を使う「一番だし」は、その相乗効果によりうま味が何倍も増します。

・抽出法

 水出し法:固く絞った布で昆布(10g)の表面を軽く拭き、水(1リットル)に一晩(6〜10時間)つけておく。

 煮出し法:固く絞った布で昆布(10g)の表面を軽く拭き、水(1リットル)から煮出し沸騰する直前に昆布を取り出す。

●鰹だし


・素材

鰹節は、鹿児島県枕崎市・鹿児島県指宿市・静岡県焼津市が主な産地。水揚げした鰹を三枚におろし、煮て燻し、表面の水分を飛ばしたものを「なまり節」、なまり節をさらに乾燥させたものを「荒節」、荒節の表面を削ったものを「裸節」、裸節にカビをつけたものを「枯節」といいます。

 荒節
  荒節うす削り(血合い入り):一般的に使用される鰹節。香ばしさが特徴。
 枯節
  本枯節うす削り(血合い入り):うま味が強く、濃い味のだしが取れる。
  本枯節うす削り(血合い抜き):すっきりとした味わい。香り高く、透明度が高い。

・うま味成分「イノシン酸」

鰹節の主となるうま味成分「イノシン酸」は、体内のDNA
のもとにもなっている重要な成分です。昆布に含まれる「グルタミン酸」との組み合わせにより、うま味が増すことで知られています。「イノシン酸」の含有量が多いほど、うま味の強いだしとなります。

・抽出法

 煮出し法:鰹節(10g)を85度くらいのお湯(1リットル)に入れ、弱火で3〜4分煮出し、ザルにペーパーを敷いてこす。お吸い物に使う場合には煮出す時間を1〜2分と短めにして、雑味を出さないようにする。低温で煮出すと生臭さが出てしまうので注意。

●煮干しだし(いりこ・あご)


・素材

魚を煮て乾燥させた「煮干し」、炭火で焼いて乾燥させた「焼干し」の2種類があり、焼干しの方が濃いうま味や深みのあるだしを取ることができます。原料は、片口鰯・真鰯・トビウオ(あご※)・鯖などが使われます。

 片口鰯:瀬戸内海沿岸や長崎県などで獲れる背の部分が白っぽいものは「白」「白口」と呼ばれ、まろやかなコクと黄色いだしの色が特徴で関西・九州で使用されている。また、千葉県や茨城県、京都府などで獲れる背が黒っぽいものは「黒」「青口」と呼ばれ、力強い濃厚さが関東で好まれている。味噌汁やうどんだしに使われる。

※あご:長崎県や島根県で獲れる「飛び魚」(トビウオ)のこと。上品であっさりとした甘み・うま味が特徴で、お吸い物や雑炊に最適。

・うま味成分「イノシン酸」

煮干しには、鰹節と同じ“動物性”のうま味成分「イノシン酸」が多く含まれています。昆布のうま味成分「グルタミン酸」に加えることで、うま味が増すといわれています。

・抽出法
 水出し:水(1リットル)に頭や腹わたを取った煮干し(20g)を入れ、一晩(6〜10時間)水につけておく。
 煮出し(焼干しは煮出しのみ):頭や腹わたを取った煮干し(20g)を水(1リットル)に30分ほどつけ、灰汁を取り除きながら煮出す。

●椎茸だし


・素材

干し椎茸(乾椎茸)の主な産地は大分県。生椎茸を乾燥させることでうま味が増すことや、味の濃さと芳醇な香りが特徴。一般的には昆布や鰹とかけ合わせてだしを取ります。

 どんこ:傘が5〜6分開きの状態で採取した肉厚で丸みを帯びた干し椎茸のこと。どんこがメーンの煮込み料理やソテーなどに使われる。

 香信:傘が7分開きの状態で採取された干し椎茸のこと。どんこに比べ薄くスライスしやすいので、調理法を問わずさまざまな食材と味を引き立て合う。

・うま味成分「グルタミン酸」「グアニル酸」 

三大うま味成分のうち、「グルタミン酸」「グアニル酸」を多く含む食材・椎茸。生の椎茸よりも、乾燥させることで何倍もうま味が増すことで知られていて、昆布や鰹節とかけ合わせることで相乗効果が期待でき、さらにうま味の強いだしを取ることができます。低温で時間をかけて戻すことで、香り成分の「レンチオニン」をしっかりと抽出させることが可能です。

・抽出法

 水出し:低温の水(1リットル)に干し椎茸(50g)をつけて戻しだしを取る。どんこの場合は24時間、肉薄な香信の場合は一晩(6〜10時間)ほどつけておく。
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